亀の水槽の水の量はどれくらい?正しい目安と飼育の注意点

亀の水槽の水の量はどれくらい?正しい目安と飼育の注意点

亀を飼い始めると、「水槽の水はどれくらい入れればいいの?」「少なすぎるとダメ?多すぎても危険?」と悩む方がとても多いです。実は、亀の水槽の水の量には明確な考え方があり、正しい目安を知っていれば過度に心配する必要はありません。

結論から言うと、亀の水槽の水の量は亀の大きさ・成長段階・水槽サイズに合わせて調整することが重要です。なんとなく感覚で決めてしまうと、溺れるリスクや水質悪化、成長不良につながることもあります。

水が浅すぎれば十分に泳げず運動不足になり、逆に深すぎると体力のない亀や子亀には大きな負担になります。また、水量を間違えると水換えや掃除が大変になり、飼育そのものがストレスになってしまうケースも少なくありません。

この記事では、亀の水槽の水の量について、基本的な目安から成長段階ごとの考え方、水槽サイズ別の具体例、さらに管理や調整のコツまでをわかりやすく解説します。読み終えるころには、あなたの亀に合った水量が自信を持って判断できるようになります。

📌 この記事のポイント

  •  ・亀の水槽の水の量には明確な目安がある
  •  ・成長段階や水槽サイズで適切な水量は変わる
  •  ・水が多すぎ・少なすぎるリスクを正しく理解できる
  •  ・管理しやすく安全な水量の考え方がわかる

亀の水槽の水の量の基礎知識と適切な目安

亀の水槽の水の量の基礎知識と適切な目安

亀の飼育では、エサや水温と同じくらい「水槽の水の量」が重要なポイントになります。ただし、水の量についてはショップや飼育本でも表現があいまいなことが多く、「とりあえず甲羅が浸かればいい」「泳げれば多いほうがいい」といった感覚的な情報だけで判断されがちです。

しかし実際には、亀の水の量には安全面・健康面・管理面のすべてに関わる明確な考え方があります。ここではまず、水の量の基本的な理想像を整理し、そのうえで成長段階ごとの考え方へとつなげていきます。

水の量はどのくらいが理想?

亀の水槽に入れる水の量について、もっとも大切な結論は「泳げるが、必ず安全に息継ぎができる深さにすること」です。単純に多ければ良い、少なければ安心というものではなく、亀の体の構造や行動パターンを理解したうえで決める必要があります。

亀は魚のように常に泳ぎ続ける生き物ではありません。多くの水棲・半水棲の亀は、基本的に水底を歩いたり、短い距離を泳いだりしながら生活しています。そのため、足が底につく状態、もしくは軽く蹴ればすぐに水面へ行ける深さが理想とされます。

一般的な目安としてよく使われるのが、「甲羅の高さの1.5倍〜2倍程度の水深」です。この範囲であれば、亀は無理なく泳ぐことができ、万が一ひっくり返った場合でも自力で体勢を立て直しやすくなります。

この考え方は感覚的なものではなく、亀の肺の位置や呼吸方法に基づいています。亀の肺は甲羅の内側、背中側に位置しており、体を少し傾けるだけで空気を吸うことができます。そのため、深すぎない水量であれば、頻繁に水面まで必死に泳がなくても呼吸が可能です。

一方で、水が浅すぎると問題も出てきます。泳ぐ機会が極端に減ることで運動量が不足し、肥満や筋力低下につながるケースがあります。また、フンや食べ残しがすぐに濃縮され、水質が急激に悪化しやすくなる点も見逃せません。

つまり理想的な水量とは、以下の条件を同時に満たしている状態だと考えると分かりやすいです。

  •  ・亀が無理なく泳げる
  •  ・足を伸ばせば底に届く、またはすぐに水面へ行ける
  •  ・転倒しても自力で呼吸できる
  •  ・水質が安定しやすい

これらを満たす水量が「その亀にとっての理想的な水の量」になります。

亀に適切な水の量は?成長段階ごとの考え方

亀の水槽の水の量を考えるうえで、もう一つ欠かせない視点が「成長段階」です。亀は成長とともに体の大きさだけでなく、体力や泳ぐ力、呼吸の安定性も大きく変わっていきます。そのため、同じ水量が一生安全とは限りません。

まず、子亀(ベビー〜幼体)の段階では、水の量はかなり慎重に設定する必要があります。体が小さく、泳ぐ力も弱いため、深い水は大きな負担になります。理想としては、甲羅の高さと同じか、少し多い程度からスタートするのが安全です。

この時期の亀は、ちょっとした段差や流れでも体力を消耗しやすく、最悪の場合は溺れてしまうリスクもあります。特に外部フィルターなどで水流が強い環境では、水深が深いほど危険性が高まります。

一方で、ある程度成長した亀(甲長10cm前後以上)になると、水量は少しずつ増やして問題ありません。体力がつき、泳ぐこと自体が良い運動になるためです。この段階では、甲羅の高さの2倍前後の水深でも安定して飼育できる個体が増えてきます。

さらに成体クラスになると、かなり深い水でも対応できる亀が多くなります。ただし、ここでも「深ければ深いほど良い」という考え方は危険です。個体差があり、同じ大きさでも泳ぎが得意な亀とそうでない亀がいます。

成長段階ごとの水量の考え方を、あくまで目安として整理すると次のようになります。

成長段階 水の量の目安
子亀(幼体) 甲羅の高さと同程度〜1.5倍
若亀 甲羅の高さの1.5倍〜2倍
成体 甲羅の高さの2倍前後(個体差あり)

また、環境省が公開している動物飼育に関する一般的な考え方としても、「飼育動物の行動特性に配慮した環境づくり」が重要とされています。これは亀に限らず、動物が本来持っている動きや休息の仕方を妨げないことが基本という考え方です。

この視点で考えると、成長段階に合わせて水量を見直すことは、亀のストレス軽減や健康維持につながる自然な対応だと言えます。

実際の飼育現場でも、最初は浅めに設定し、成長や様子を見ながら少しずつ水を足していく方法が、多くの飼育者に選ばれています。急に水量を増やすのではなく、段階的に調整することで、亀自身も環境の変化に無理なく適応できます。

水の量に正解は一つではありませんが、「今の大きさ」「泳ぎ方」「水面への上がりやすさ」を日々観察することで、その亀に合った適切な水量は自然と見えてきます。成長段階を意識した水量調整は、長く健康に飼育するための重要な基礎になります。

カメの飼育に必要な水量は?最低ラインの目安

カメの飼育に必要な水量は?最低ラインの目安

カメの飼育で「どこまで水を入れれば最低限安全なのか」という疑問は、多くの飼育者が一度はぶつかるポイントです。結論として、カメの飼育に必要な水量の最低ラインは「カメが確実に呼吸でき、体勢を立て直せる水深が確保されていること」です。見た目の量や水槽に対する割合ではなく、カメ自身の行動を基準に考えることが重要です。

カメは水中で生活しますが、魚のようにエラ呼吸はできず、必ず空気を吸う必要があります。そのため、どんなに慣れている個体でも、水中から水面へ無理なく移動できる環境がなければ命に関わります。最低限の水量とは、「少なくとも頭を伸ばせばすぐ水面に届く」「転倒しても自力で呼吸ができる」状態を指します。

環境省が示している動物飼育全般の考え方では、飼育下の動物には「事故やケガを防ぎ、生命を維持できる安全な環境」を整えることが求められています。カメの場合、この安全性の中核になるのが水量です。水が多すぎても少なすぎても事故のリスクが高まるため、最低ラインを理解することは非常に重要です。

具体的な数値としてよく使われるのが、「甲羅の高さ以上の水深」です。これを下回ると、泳ぐというよりも這うだけの生活になり、運動量が極端に落ちます。また、水が少ないことでフンや食べ残しがすぐに水全体に広がり、水質悪化のスピードが速くなるという問題も起こります。

一方で、最低ラインという言葉を「ギリギリまで減らしてよい」と解釈するのは危険です。最低限の水量はあくまで安全確保の基準であり、健康的な飼育に最適な水量とは異なります。体調不良時や一時的な隔離、水温調整が必要な場合など、特別な事情がない限り、常に最低ラインで飼育することはおすすめできません。

最低ラインを整理すると、以下のような条件を満たしているかが判断基準になります。

  •  ・頭を伸ばすだけで確実に呼吸できる
  •  ・ひっくり返っても自力で元に戻れる
  •  ・底に足がつく、または軽く蹴れば水面に行ける
  •  ・水質が極端に悪化しやすくない

これらを満たしていない場合、水量は「足りていない」と考えるべきです。最低ラインを理解したうえで、次の段階として水槽サイズとの関係を考えることが、より安定した飼育につながります。

水槽の大きさと水の量はどう関係する?

水槽の大きさと水の量は、切り離して考えることができません。結論から言うと、水槽が大きくなるほど水量の調整幅が広がり、飼育環境は安定しやすくなります。ただし、「大きい水槽=水を満タンにする」という考え方は正しくありません。

水槽の役割は、単に水をためる容器ではなく、水質・水温・動線を安定させるための空間です。水槽が小さい場合、水量が少し変わるだけで水温が急変したり、水質が悪化したりします。一方で、水槽が大きければ、同じフンの量でも水全体に薄まるため、環境の変化が緩やかになります。

このため、水槽が大きいほど「安全な水量の選択肢」が増えるというメリットがあります。深めにして泳ぐスペースを確保することもできますし、浅めにして管理を楽にすることも可能です。

ただし、水槽の高さや奥行きを無視して水量を増やすと、別の問題が出てきます。水槽が低いタイプの場合、水深を深くすると水面までの距離が短くなり、バスキングスペースが確保しにくくなります。また、陸地から水面までの段差が大きくなり、上り下りが難しくなるケースもあります。

水槽サイズと水量の関係を考える際には、以下の視点が重要です。

  •  ・水槽の横幅と奥行きで泳げる距離が確保できているか
  •  ・水槽の高さに対して水深が深すぎないか
  •  ・陸地から水面への移動が安全か
  •  ・水換えや掃除が現実的にできる水量か

例えば、60cm水槽と90cm水槽では、同じ水深でも水量が大きく変わります。60cm水槽で水を深くしすぎると管理が難しくなりますが、90cm水槽であれば余裕を持って調整できます。

また、水槽が大きくなるほど、ろ過装置やヒーターの性能も水量に見合ったものが必要になります。水槽サイズと水量は、設備全体のバランスの中で考える必要があるという点も重要です。

このように、水槽の大きさは「どれだけ水を入れられるか」ではなく、「どれだけ安全で安定した水量を選べるか」に直結しています。

90cmサイズで必要な水の量はどれくらい?

90cm水槽は、カメ飼育において一つの理想サイズとされることが多い水槽です。結論として、90cm水槽では水量の自由度が高く、カメの成長や性格に合わせた調整がしやすい環境を作ることができます。

一般的な90cm水槽(幅90cm×奥行45cm×高さ45cm前後)を基準にすると、水深10cmと20cmでは水量が大きく変わります。水深10cmでも約40リットル前後、水深20cmでは80リットル前後になることが多く、管理の感覚も大きく変わります。

このサイズの水槽では、最低ラインを大きく上回る水量を確保しつつ、安全性も保ちやすいのが特徴です。成体のカメであれば、甲羅の高さの2倍前後の水深を確保しても、十分な遊泳スペースと呼吸のしやすさを両立できます。

実際の飼育例では、90cm水槽で以下のような水量設定がよく見られます。

カメの状態 水深の目安 特徴
若亀 10〜15cm 管理しやすく安全性が高い
成体(泳ぎが得意) 15〜25cm 運動量を確保しやすい
成体(慎重な個体) 10〜20cm 事故リスクを抑えやすい

90cm水槽の強みは、水量を増やしても水質が急激に悪化しにくい点にあります。フンや食べ残しが一時的に出ても、水全体に分散されるため、環境の変化が緩やかになります。

ただし、水量が多い分、水換えの作業量は増えます。そのため、ホースや排水設備を使った水換え方法をあらかじめ考えておくことが、長く続けるうえで重要です。

また、90cm水槽であっても、水を入れすぎて陸地が不安定になったり、バスキングライトとの距離が合わなくなったりするケースがあります。水量だけを見て判断するのではなく、水槽全体のレイアウトとのバランスを必ず確認する必要があります。

90cm水槽は「たくさん水を入れられる水槽」ではなく、「カメに合わせて水量を選べる水槽」です。この考え方を持つことで、安全性と飼育のしやすさを両立した環境を作りやすくなります。

亀の水槽の水の量を保つ管理方法と対処ポイント

亀の水槽の水の量を保つ管理方法と対処ポイント

亀の水槽では、水の量を一度決めて終わりではなく、日々の管理によって「適切な状態を維持すること」が重要になります。水の量そのものは正しく設定できていても、水換えやろ過が適切でなければ、水質悪化や体調不良につながる可能性があります。

ここからは、亀の水槽で水の量を安定して保つために欠かせない管理方法として、水換えの考え方と、ろ過装置が水量に与える影響について順に解説していきます。どちらも水の量と深く関係しており、片方だけを重視しても安定した飼育はできません。

水換えのベストな頻度と水の量の調整方法

亀の水槽管理において、もっとも基本でありながら重要なのが水換えです。結論から言うと、水換えは「水が汚れてから行う」のではなく、「水が汚れきる前に行う」ことが理想です。そして、水換えの頻度と水の量は密接に関係しています。

亀は魚と比べてフンの量が多く、エサの食べ残しも出やすい生き物です。そのため、水槽内の水は想像以上に早く汚れます。水の量が少ないほど、汚れは濃縮され、水質の悪化スピードも速くなります。

環境省が示している飼育動物全般の管理指針では、「飼育環境を清潔に保ち、有害物質が蓄積しないよう管理すること」が基本とされています。亀の水槽において、この役割を担うのが水換えです。

一般的な目安としてよく使われる水換え頻度は、以下のような考え方です。

  •  ・水量が少なめの場合:2〜3日に1回の部分換水
  •  ・標準的な水量の場合:3〜5日に1回の部分換水
  •  ・水量が多く、ろ過が安定している場合:5〜7日に1回の部分換水

ここで重要なのは、「全換水を頻繁に行わない」という点です。すべての水を一度に交換すると、水温や水質が急変し、亀に強いストレスを与えてしまいます。特に水量が多い水槽ほど、全換水の影響は大きくなります。

基本となるのは、全体の3分の1〜半分程度を入れ替える部分換水です。この方法であれば、水の量を大きく変えずに汚れを薄めることができます。

水換えの際に、水の量を微調整することも可能です。例えば、最近亀の動きが鈍く感じる場合や、掃除が大変になってきた場合には、水換えのタイミングで水位を1〜2cm下げるだけでも管理が楽になります。

逆に、成長して泳ぐ力がついてきたと感じた場合には、同じ水換え作業の中で少しずつ水位を上げていくこともできます。このように、水換えは単なる掃除ではなく、水の量を見直す調整タイミングとしても活用できます。

実際の飼育現場では、「水換えのたびに水位をチェックする」習慣をつけている人ほど、水量トラブルが少ない傾向があります。水量は一度決めたら固定ではなく、日々の管理の中で微調整していくものだと考えると、失敗しにくくなります。

水換え時に注意したいポイントを整理すると、次のようになります。

  •  ・一度にすべての水を替えない
  •  ・水温差をできるだけ小さくする
  •  ・水位の変化は少しずつ行う
  •  ・亀の動きや様子を見ながら判断する

これらを意識することで、水の量を安定させながら清潔な環境を保ちやすくなります。

ろ過装置は水の量にどう影響する?

水槽の水の量を考えるうえで、ろ過装置の存在は欠かせません。結論として、ろ過装置は「水の量を直接増減させるものではないものの、水量の許容範囲を広げる役割を持つ」と言えます。

ろ過装置があることで、水中のフンや食べ残し、目に見えない汚れが分解・除去され、水質が安定しやすくなります。その結果、同じ水量でも水換えの頻度を下げることができ、水量設定の自由度が高まります。

ただし、ここで注意しなければならないのは、「ろ過装置があるから水を多くしても安全」という考え方は危険だという点です。ろ過装置には処理能力の限界があり、水量や汚れの量に対して性能が不足していると、逆に水質悪化を招くことがあります。

ろ過装置と水量の関係を考える際には、以下のような視点が重要になります。

  •  ・ろ過装置が対応できる水量の上限
  •  ・水流の強さと亀の体力
  •  ・水槽内のデッドスペースの有無

例えば、外部フィルターはろ過能力が高く、大量の水を安定して処理できる反面、水流が強くなりやすいという特徴があります。水量を増やしすぎると、亀が常に流れに逆らって泳ぐ状態になり、体力を消耗してしまうことがあります。

一方、上部フィルターや投げ込み式フィルターは、水流が比較的穏やかですが、処理能力は外部フィルターより低い場合が多いです。そのため、水量を増やしすぎると汚れが追いつかず、水換え頻度を上げなければならなくなります。

実際の飼育例では、「ろ過装置の推奨水量よりも少し余裕を持たせた水量」で運用しているケースが多く見られます。これは、亀のフン量が多いことを考慮した、現実的な判断です。

また、ろ過装置があることで「最低ラインの水量」から脱却しやすくなるというメリットもあります。水量が増えることで水質が安定し、結果として亀のストレスが減るという好循環が生まれます。

ただし、ろ過装置はあくまで補助的な存在です。水の量が適切でなければ、どれだけ高性能なろ過装置を使っても、事故や体調不良のリスクをゼロにすることはできません。

ろ過装置と水量のバランスを取るためには、次のような考え方が役立ちます。

  •  ・水量を増やす前に、ろ過能力が足りているか確認する
  •  ・水流が強すぎないか、亀の動きを観察する
  •  ・ろ過装置に頼りすぎず、水換えも併用する

このように、水の量・水換え・ろ過装置はそれぞれ独立した要素ではなく、常にセットで考える必要があります。どれか一つだけを強化するのではなく、全体のバランスを意識することが、安定した亀飼育につながります。

掃除はどのタイミングが適切?

掃除はどのタイミングが適切?

亀の水槽管理において、掃除のタイミングは水の量と同じくらい重要な要素です。結論から言うと、掃除は「汚れが目立ってから行うもの」ではなく、「水の量や水質が悪化し始める前に行うもの」と考えるのが適切です。見た目がまだきれいでも、内部では確実に汚れは蓄積しています。

亀はフンの量が多く、さらにエサを水中で食べるため、食べ残しが水底や物陰に溜まりやすい生き物です。これらの汚れは時間とともに分解され、アンモニアなどの有害物質に変わっていきます。水の量が多い場合は一時的に薄まりますが、掃除を怠ると確実に水質は悪化します。

環境省が示している飼育動物全般の管理方針でも、「飼育環境の衛生管理を継続的に行うこと」が強調されています。亀の水槽において、この衛生管理の中心になるのが掃除です。水換えだけでは取り切れない汚れを物理的に除去することが、掃除の大きな役割です。

掃除のタイミングを判断する際、目安になるポイントはいくつかあります。

  •  ・水底にフンや食べ残しが目立ってきた
  •  ・水が白く濁る、または黄色っぽくなる
  •  ・水面や壁面にヌメリが出てきた
  •  ・水換え後もニオイが残る

これらのサインが出ている場合、掃除のタイミングはすでに来ていると考えてよいでしょう。ただし、これを「完全掃除の合図」と捉えるのではなく、もっと早い段階で対処するのが理想です。

実際の飼育例では、水換えとは別に「週1回前後で軽い掃除」を取り入れているケースが多く見られます。ここで言う軽い掃除とは、水槽を丸洗いすることではなく、スポイトやクリーナーで目立つ汚れを取り除く程度の作業です。

水の量が多い水槽ほど、汚れが見えにくくなる傾向があります。そのため、「まだ大丈夫そう」と判断して掃除が遅れがちです。しかし、水量が多いからこそ、底に溜まった汚れが見落とされやすく、結果的に水質悪化が進行してしまうこともあります。

一方で、掃除をやりすぎるのも問題です。毎日のように底砂をすべて洗ったり、水槽を丸ごと洗浄したりすると、水中のバクテリア環境が崩れ、水質が不安定になります。特に水の量が多い水槽では、この影響が顕著に出やすくなります。

掃除の適切な考え方を整理すると、次のようになります。

  •  ・普段は部分的な掃除で汚れを溜めない
  •  ・水換えと掃除を同時にやりすぎない
  •  ・水の量を維持しながら行う
  •  ・亀の様子を見て頻度を調整する

掃除は「きれいにすること」自体が目的ではなく、「水の量と水質を安定させるための手段」です。この視点を持つことで、やりすぎや放置といった極端な管理を避けやすくなります。

水槽レイアウトで水の量に差は出る?

亀の水槽では、レイアウトによって実際に使える水の量が大きく変わります。結論として、水槽レイアウトは「見た目」だけでなく、「安全に確保できる水量」に直接影響します。レイアウトを工夫することで、同じ水槽サイズでも水の量を増減させることが可能です。

まず大きな影響を与えるのが、陸地の作り方です。人工島やレンガ、流木などを使って陸地を作る場合、その体積分だけ水が入らなくなります。見た目以上に水量が減っているケースも多く、「水深は十分あると思っていたが、実際の水量は少なかった」ということも珍しくありません。

また、レイアウトによっては水深にムラが生まれます。斜面状の陸地や段差のある構造では、深い場所と浅い場所が混在します。これは亀にとってメリットになることもありますが、水量管理という点では注意が必要です。

実際の飼育例では、以下のようなレイアウトによる違いが見られます。

  •  ・全面が水場のレイアウト:水量を最大限確保できる
  •  ・大きな陸地があるレイアウト:見た目は良いが水量は減りやすい
  •  ・スロープ型レイアウト:水深に変化が出る

特に注意したいのが、レイアウトを変更した後です。陸地を追加したり、流木を増やしたりすると、それまで適切だった水量が急に不足することがあります。水深だけを見て判断していると、全体の水量減少に気づきにくくなります。

また、レイアウトは水の流れにも影響します。装飾物が多いと、水の循環が悪くなり、汚れが溜まりやすい場所ができます。この状態で水量を増やしても、実際には汚れが集中し、水質悪化を招く原因になります。

そのため、水槽レイアウトを考える際には、以下のポイントを意識することが大切です。

  •  ・陸地の体積分、水量が減ることを理解する
  •  ・水深だけでなく総水量を意識する
  •  ・水の流れが止まる場所を作りすぎない
  •  ・掃除しやすい構造にする

レイアウトを工夫することで、水の量を安全に確保しながら、亀にとって過ごしやすい環境を作ることができます。見た目重視だけでなく、水量と管理のしやすさをセットで考えることが重要です。

まとめ:亀の水槽の水の量とおしゃれレイアウトを両立させるコツ

亀の水槽では、「水の量をしっかり確保したい」と「おしゃれなレイアウトにしたい」という二つの希望がぶつかりやすいです。結論として、この二つは対立するものではなく、考え方次第で十分に両立できます。

水の量を優先しすぎると無機質な見た目になりがちですが、逆にレイアウトを優先しすぎると安全性や管理性が下がります。大切なのは、「水の量を減らさないレイアウト」を選ぶことです。

例えば、底面を広く使う装飾や、水面付近に設置するバスキング台を選ぶことで、水量を大きく減らさずに済みます。また、流木や岩も、必要最小限に抑えれば見た目と水量のバランスを取りやすくなります。

実際にうまく両立できている水槽の多くは、次のような特徴を持っています。

  •  ・陸地はコンパクトで安定している
  •  ・水中はできるだけシンプル
  •  ・掃除しやすい構造になっている
  •  ・水量を減らしすぎていない

また、水量が多いことで水質が安定し、その結果として掃除や水換えの負担が減ります。これは、見た目を維持しやすくなるという点でも大きなメリットです。

環境省の飼育環境に関する基本的な考え方でも、「動物の安全と健康を優先しつつ、適切な環境を整えること」が重要とされています。おしゃれさはその上に成り立つ要素であり、土台となるのが水の量と安全性です。

水の量を基準に考えたうえでレイアウトを組み立てることで、見た目と機能のバランスが取れた水槽になります。結果として、亀にとっても飼育者にとっても、無理のない快適な環境を長く維持しやすくなります。

水槽レイアウトに迷ったときは、「この配置で水の量は減りすぎていないか」「掃除は続けられるか」という二点を確認してみてください。この視点を持つだけで、失敗のリスクを大きく減らすことができます。

📌 記事のポイントまとめ

  •  ・亀の水槽の水の量は「泳げること」と「安全に呼吸できること」を両立させるのが基本
  •  ・子亀は浅めから始め、成長や個体差に合わせて水深を段階的に調整する
  •  ・水換え・ろ過・掃除をセットで考え、水量を維持しながら水質を安定させる
  •  ・レイアウトは水量と掃除のしやすさを優先し、見た目とのバランスを取ると失敗しにくい

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